「もう怖くない 瑕疵担保責任免責物件(前編)」

今回のお話は、不動産をこれから購入する人、特にリノベーションを考えている人にとって、特になるお話です。

このコラムを読んで、あなたにとってもっといい不動産に出会っていただけると嬉しいです。

 

今回のお話は瑕疵担保責任免責からの任意売却がテーマになりますが、なかなか難しい話なので、前編後編の2回に分けてお話ししますね。

 

前回のお話では、瑕疵担保責任免責物件についてのお話で、特に多いのが任売案件という事を説明しましたね。

まだ読んでいない方は、読んでからまた来てくださいね。

 

任売案件ってどこで買えるの?そう思う方も多いと思います。

実際不動産会社に聞いてみても、すぐに任売案件を紹介してくれません。

 

それはなぜか?

 

なかなか流通していないからです。

よく取引されているのは裁判所です。

 

「裁判所?」と思うかもしれませんが、お金を貸している銀行などの債権者がお金を返してもらえない時に、借金の担保にしている不動産を強制的に売却して、貸している資金を回収する方法として、競売があります。

競売という新しい言葉が出てきたので、ここで不動産の売却の種類について説明しますね。

 

不動産には

 

・通常の売却⇒任意売却

・強制的な売却⇒競売(公売)

 

の2つがあります。

任意の売却は売主さんの意思で売却を行う通常の売却です。

競売は売主意思とは別で、お金を貸している債権者等が裁判所に申し立てをして不動産を強制的に売却をする事です。

公売は税金の滞納等の場合に行われる、強制売却の名称です。

一般的には通常の売却には特に名称がありませんが、借金などの返済のために売却をするケースを任意売却(略して任売)と呼んでいます。

 

この場合の任売は、多くの場合に不動産の価格より借金の金額の方が多いので、お金を貸している銀行などの債権者が売却に同意しないと、不動産を売る事ができません。

通常の不動産の取引では、不動産の購入時などに銀行からお金を借りますが、不動産の売却時には全額を支払うことが条件となっています。

 

何で、借金の方が多いのに不動産を売れるの?

 

そう思う方は多いかもしれませんので、不動産を担保にした場合に支払いができない場合の流れを説明したいと思います。

 

お金を借りてから支払いができない場合の流れ

  1. お金を借りる⇒不動産に抵当権等の担保権を設定する
  2. 支払が滞る⇒催促が来る
  3. 支払をしない⇒一括返済の請求が来る(期限の利益の喪失)
  4. 支払をしない⇒裁判所に申し立てをする
  5. 競売開始⇒強制的に売却し借金を回収
  6. 残った借金はそのまま

悲惨ですね。

 

裁判所の競売まで行くと、実はお金を貸した方も大変な手続きを行っています。

お金を回収するための競売申し立てに申し立て費用を支払わなければなりませんし、2.~6.まで半年以上の期間もかかってしまいます。

お金を貸した方としては少しでも早く、多く借金を回収したいので、できれば競売よりも通常の売却で処分をして欲しいと思うのです。

そういった理由から、支払いが困難になった場合は、借金の金額が売却価格より多くても売却ができるのです。

ちなみに、売却価格より明らかに借金の方が多い場合はオーバーローンと言います。

 

分かりましたか?

 

ここで、前回の任意売却と瑕疵担保免責の関係を説明すると

  1. 売主さんが支払いができない場合は、お金を貸した銀行などの同意のもと、不動産を売却できる。
  2. 売主さんには借金が残る。
  3. 売主さんには瑕疵担保を補償する余力がない。

こういうロジックなんですね。

売主さんにも事情があるので、そこを理解してあげることが大事ですね。

 

ここまで、任売ができるまでと瑕疵担保責任の関係をお話ししましたが、いよいよ次回は任売を上手に購入する方法をお話しします。

ご期待ください。

2018年10月26日(金)